- 1 プレスリリース/古井真也(ギャラリーPOINT、ディレクター)2008年7月、個展”Heroic”より
- 倉田裕は現在、ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動するアーティストです。
彼のペインティングにおいて特徴的なのは、動勢を感じるヒーロー像の描かれ方です。
一見無邪気に見える強者達はある時には虚無僧やメジャーリーガーで、そして馬に乗ったギリシャ神や
マンガやアニメーションから飛び出して来たコミカルなヒーロー達です。
幼いころから日本とアメリカを同じく生活の拠点として育って来た作者にとって
「プロ野球」と「メジャーリーグ」に代表される言葉、宗教、文化の差異は、絵画の格好のテーマとなり、
そのギャップを巧みに咀嚼し、シニカルに捉え、表現して来たのが倉田裕です。
明るい色調で、アンバランスとも思える量感によって描かれた人物達は
自信満々に見えますが、よく見ると悩みを抱えているかのようです。
無邪気な一方で外敵におびえ、過度にマッチョな外皮としての肉体に封じ込められた「人間の脆弱な精神」も見て取れます。
彼の描くヒーロー像は人をハッピーな気持ちになると同時に、ある種虚無的な気持ちにもさせる複雑な印象を放っています。
- 2 ステートメント/倉田裕也 2009年4月
- 右には絶望があり、左には希望がある。
右から左へと
絵の中には破壊的で力強い野球バットがあり、穏やかさと優しさの椅子もある。
椅子に腰掛けながらバットを振りたい。
(うまく振れ無くったって良い)
右から左へと
平穏な毎日はあまりにも退屈で、刺激的な毎日は不安定すぎる。
起きては寝、和んでは狂う。
その様な気持ちで絵を描いています。
Copyright © hiro kurata all rights reserved